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振袖の「しつけ糸」について

畳まれた振袖

こんにちは!紀久屋です。

振袖をご購入された場合、仕上がった振袖は、「しつけ糸」がついた状態でのお渡しとなります。

しつけ糸の意味や取り方については、よくわからないことも多いですよね。

・しつけ糸は何のためについているの?

・どれがしつけ糸なの?

・しつけ糸は全部取らないといけないの?

振袖をご購入された方は、はじめて着用される前に「しつけ糸」を取り外しておく必要があります。

今回は、しつけ糸の取り扱いについて、詳しくお伝えいたします。

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しつけ糸とは?

しつけ糸

振袖についている「しつけ糸」は、通常の縫い糸よりも細い極細の絹糸です。

仕立上がったばかりの振袖には、袖や衿、裾に「しつけ糸」がついた状態になっています。

・縫い目や折り目をおさえるため

・型崩れを防ぐため

この「しつけ糸」は、初めて着用する時までに取り外しておく必要があります。

別の見方をすると、しつけ糸がついている着物は、仕立て上がってからまだ誰も袖を通していない「新品の状態」ということもできます。

昔は、わざわざ吉日を選んで新しい着物の「しつけ」を取る習慣もあったそうです。

しつけ糸の見分け方

しつけ糸には、「取る必要があるしつけ」と「取らないしつけ」があります。

といっても、見分け方は難しくありませんので、どうぞご安心ください。

取る必要がある「しつけ」

取る必要がある「しつけ糸」は、大きい針目でザクザクと縫ってあります(縫い目をまたぐ部分や、角になっている部分は針目が小さくなることがあります)。

このしつけ糸は、着用前に取り外します。

しつけ糸の縫い方やつける場所は、仕立て屋さんによって異なる場合があります。一般的には、①袖口から袖下まで、②衿まわりから衿下、③裾まわりについています。

取らない「しつけ」

「取らないしつけもあるの⁉」と驚かれるかもしれません。

振袖や留袖などの高級着物や、ちりめん生地など折り目がつきにくい着物には、「ぐしじつけ(ぐしびつけ)」と呼ばれる「取らないしつけ」を施すことがあります。

この「ぐしじつけ」には、飾りとしての意味や、折り目をきれいに落ち着かせるという目的があります。

「ぐしじつけ」の見分け方は簡単です。

通常の「しつけ」とは異なり、ポツポツと点がつながるような「ごく細かい縫い目」が特徴です。

細かい縫い目を一定の間隔で整然と縫う「ぐしじつけ」は、仕立て屋さんの技術の高さを示しています。

「前撮り」の前に「しつけ」を取っておく

振袖をたたむ画像

ご購入された振袖がお手元に届いたら、着用する日が近づくまでは「しつけ糸」をそのままにしておきましょう。

「しつけ」がついていることで、保管している間に振袖が「型崩れ」するのを防ぐことができます。

前撮りなど「初めて着用する日」が近づいてきたら、丁寧にしつけ糸を外しておいてください。

しつけ糸の取り方

しつけ糸は極細の糸なので、手で引っ張っただけでも簡単に切れますが、無理に引っ張らないように丁寧に外してください。

  1. しつけ糸の端を「糸切りバサミ」で切る

振袖の生地を傷つけないように気を付けてください。大きい縫い目で切りやすい場所を選んでハサミを入れてください。

  1. 切った場所から優しく糸を引き抜く

無理に引っ張らないように気をつけます。縫い目が細かい場所や、ひっかかりそうな場所がある場合には、手前でもう一度ハサミを入れてください。

  1. しつけ糸を取ったら振袖をたたんでおく

元のようにきれいに畳んでおきましょう。シワや折り目がつかないように気を付けてください。

こちらの記事では、振袖のたたみ方について画像つきで詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。

振袖の畳み方@紀久屋倉敷店 – 【紀久屋】振袖レンタル・購入・前撮り撮影-岡山・倉敷・津山・四万十

長襦袢の「しつけ糸」はどうする?

長襦袢

振袖と同様に、長襦袢にも「型崩れ防止」のために「しつけ糸」がついています。

長襦袢のしつけ糸については、「必ず取る」と言う人もいれば、「絶対に取らない」と言う人もいるので、困惑される方も多いようです。

長襦袢は、振袖の表地よりも薄くて柔らかい生地を使用しますので、「型崩れ」しやすいという弱点があります。

そのため、しつけ糸は取らないほうが良いという考え方もあります。

なお、丸洗いやクリーニングの際にも、しつけ糸をつけたままで大丈夫です。

一方で、あくまでも「仮おさえ」のためのしつけなので、着用時は取り外すべきと考える方もいらっしゃいます。

結論としては「取っても取らなくても良い」ということになりますが、どうするか悩んだら、着用頻度を目安にしてもいいかもしれません。

何度も着る予定がある場合

着用時にしつけ糸をひっかけたりする場合があるので、着用前に取ってしまっても良さそうです。

長期間保管する場合

長期保管による「型崩れ」を防ぐために、しつけ糸をつけたままにするのがおすすめです。

着用時もしつけ糸を取らず、次の着用機会までそのまま保管します。

ご心配な場合は紀久屋スタッフへ

白に古典柄の振袖

着物のお仕立てをするのは初めてで、しつけ糸の取り扱いが不安…という方もいらっしゃるかと思います。

実際に、紀久屋のスタッフブログの中でも、「しつけ糸」に関する記事がよく検索されています。

「どれがしつけ糸がわからない」

「取る時に振袖を傷つけそうで怖い」

「ちゃんと取れたかどうかわからない」

しつけ糸の取り方についてご心配な方は、紀久屋にお持ちいただければ、スタッフが対応いたします。 その他、振袖の取り扱い・保管方法などについてご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。